ロードバイクに乗り始めると、ほぼ必ず直面する悩みが「サドルの痛み」です。
お尻の骨が痛い・股がしびれる・長時間乗っていられない…。せっかくのサイクリングも楽しめなくなってしまいます。
結論からお伝えすると、サドルが痛くなる原因の多くは、ポジション・サドル形状・乗り方の3つに集約されます。
つまり正しい知識を持って調整すれば、多くの方が痛みを改善できます。
この記事では、初心者にもわかりやすく「サドルが痛くなる原因3つ」と「今日からできる改善方法」を体系的に解説します!
この記事を読めば、痛みの原因が明確になり、自分にとって正しい対策がわかります。
サドルが痛くなる原因1:ポジションが合っていない

サドル痛の原因として、もっとも多いのがポジション不良です。ポジションとは、サドル高・前後位置・角度など、乗車姿勢を決める要素のことです。
1-1. サドルが高すぎて骨が圧迫される
初心者に特に多いのが「サドルの高すぎ問題」です。
サドルが高いと、お尻が左右に揺れやすく、坐骨(ざこつ)に大きな負担がかかります。結果として、数分でお尻が痛くなるケースもあります。
改善策
- かかとペダリングで膝が伸び切らない高さに調整
- 痛みが出ている場合は3〜5mm下げるところから
1-2. サドルの前後位置が合っていない
サドルが前すぎると股間が圧迫され、逆に後ろすぎると坐骨に荷重が集中します。 どちらも痛みの原因になります。
改善策
- ペダル位置が水平のとき、膝から垂線を落としペダル軸の真上に来る位置を基準にする
- 前後調整は5mm単位で微調整する
1-3. サドル角度が極端
サドルが前上がりだと股間圧迫、前下がりだと前滑りが起こり腕や手首への負担が増えます。 どちらも長時間は耐えられません。
改善策
- 基本は水平(0度)からスタート
- 違和感がある場合は±0.5〜1度だけ調整
サドルが痛くなる原因2:サドルの形状・サイズが合っていない
ポジション以外で大きく影響するのがサドルの「形状」と「幅」です。人によって骨盤の形やペダリング姿勢が異なるため、万人に合うサドルは存在しません。
2-1. 幅が合っていない(坐骨幅の問題)
サドル幅が狭すぎると坐骨をしっかり支えられず、痛みの原因になります。 逆に広すぎても踏み込みづらさが出てストレスとなります。
改善策
- ショップで坐骨幅を計測してもらう(多くは110〜140mm)
- 坐骨幅+20〜30mmがサドル幅の目安
2-2. サドルの形状が身体に合わない
サドルは大きく「フラット型」「ラウンド型」「穴あき(カットアウト)型」に分かれます。
骨盤の前傾具合やペダリングフォームによって相性が変わります。
タイプ別の相性
- 前傾姿勢が深い → フラット・穴あきが合いやすい
- 上体が起きる → 少しラウンド型が合いやすい
2-3. クッション性に頼りすぎている
「柔らかいサドル=楽」と思いがちですが、柔らかすぎるサドルは逆に沈み込みすぎて痛みが出やすい特徴があります。
改善策
- 硬めのサドルでも、ポジションが合うと痛みは減る
- クッションは「少し硬め」が長時間のライドに向いている
サドルが痛くなる原因3:乗り方・体の使い方の問題
最後の原因は「乗り方や身体の使い方」です。いくらサドルやポジションが合っていても、体重のかけ方が偏ると痛みが出続けます。
3-1. お尻だけに体重が乗っている
初心者に多いのが「お尻にすべて体重を預けてしまう乗り方」です。
本来はお尻・脚・腕の3点で荷重を分散させるのが基本です。
改善策
- 軽くハンドルにも体重を分散させる
- ペダリング時は脚で支える意識を持つ
- 骨盤を軽く前傾させる(猫背NG)
3-2. 骨盤が立ちすぎている
骨盤が立つと坐骨が真下に刺さるような感覚になり、痛みが出やすくなります。
改善策
- 背中は少し丸めるのではなく「まっすぐ〜やや前傾」
- サドルの中心より少し前に座る意識で
3-3. 休憩を入れず乗り続けている
サドルへの慣れには時間が必要です。初心者は特に、皮膚や筋肉がサドルの刺激に慣れていません。
改善策
- 最初は30〜40分で一度休憩
- 徐々に長時間ライドに慣らす
今日からできる改善方法まとめ
✔ すぐできるリスト
- サドル高を3〜5mm下げてみる
- サドル角度を水平に戻す
- 前後位置を5mm単位で調整
- 坐骨幅を測って合うサドルを選ぶ
- 骨盤は軽い前傾を意識
- 1回のライドでこまめに休憩を入れる
✔ それでも改善しない場合
痛みが数週間改善しない場合は、以下を検討してください。
- フィッティングサービスを受ける(最もおすすめ)
- サドルを別形状に交換してみる
- パッド入りビブショーツの導入
ほとんどの場合は、ポジション調整と正しいサドル選びで改善します。 やみくもにサドルを買い替えるより、原因を整理して対策する方が確実です。
まとめ

サドルの痛みは、ロードバイクに乗る人なら誰もが一度は経験します。しかし、その多くは「ポジション」「サドル」「乗り方」の3つを整えるだけで改善できます。
サドル選びだけでなく、サドル高・角度・前後位置の調整が非常に重要で、数ミリ単位の変化でも痛みは大きく変わります。 今日からできる小さな調整でも改善につながるため、まずはできるところから試してみてください!
快適なサドル環境を作れば、ロードバイクの楽しさは一気に広がります。 長く快適に走れるよう、自分に合ったセッティングを見つけていきましょう!

